忍者ブログ
  • 2024.04
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2024.06
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2024/05/03 22:03 】 |
*010
見てみぬ振りできるほどの心じゃない。



聞こえないふり。
だって奴は僕のことを追い詰めてくるから。
愛しているとか、そんな攻撃的な言葉、僕が受け止めると思っているのか。

「泣きそうな、顔していますよ」

そう言って包み込んでくる手は冷たくて、普通はこういう時は温かいものだろうと違う方向に思考を飛ばす。
温かいからといって絆されるわけでもないのだから、冷たくても別に構わないのだけれど。

「坊ちゃん」

欲しくない。
僕は聞かない。
僕にはそんな攻撃効かない。
全て排除。
無意味なものは不必要。

暗転、暗転、暗転。
終焉、終焉、終焉。
忘却、忘却、忘却。

だって。

「泣かないでください」

僕はまだ生きなければいけないのだから。
けれど世界は。

展開、展開、展開。
始動、始動、始動。
追憶、追憶、追憶。

震える声。
「僕を弱くさせるな」
それは無意識に。

囁く声。
「じゃぁ二人で強くなりましょう」
それは意図的に。

低い声。
「僕は独りでいい」
それは反射的に。

甘い声。
「じゃぁ二人で独りになりましょう」
それは愛情的に。

そして。
「僕はお前が嫌いだ」
そのまま唇が触れ合ったのは。

必然的に。



End

 

拍手

PR
【2011/03/24 18:32 】 | Little Box | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
<<*011 | ホーム | *009>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














虎カムバック
トラックバックURL

<<前ページ | ホーム | 次ページ>>