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【2024/03/29 17:01 】 |
どちらの私が?―女執事誘惑編―
ようとん様とコラボ作品
少し肌寒い空気を、太陽が暖めている気持ちのいい午後。
本日シエルは執務室ではなく、書斎の方のソファに座り本を読んでいた。
珍しく今日は仕事も少なく、予定もない。
こんな日には、太陽の光でも浴びながら少し本でも読もうと思ったのだ。

こういう日も悪くないな。

シエルは本のページをめくる手を休め、窓の外を見る。
仕事をしない日があるのも悪い気がしない。
初めは落ち着かないが、本に没頭してしまえばそんなことは気にならなくなる。

けれど、本に没頭しても気にしてしまうことが一点。

「これがなければ、もっとのびのび出来るんだが・・・」

とたんに表情を曇らせ、窓とは逆のを方を見やる。
その視線の先には。

「どうしました、坊ちゃん」

ニッコリと微笑む、女性のセバスチャンが立っていた。

CA42CBPY.jpg






 

いつの日だったか、セバスチャンが赤い死神、グレルサトクリフに妙な薬を飲まされて女性になってしまったことがあった。
それはセバスチャンにとって不本意なことであり、どう悪魔の力を使っても男性に戻れなかったのだ。
しかし、今回は違う。
セバスチャンは自ら女性へと姿を変え、朝現れたのだ


『おはようございます坊ちゃん』
『・・・』
『おや、面白いお顔をなさって』
『お前、また女性になってないか?!』
『えぇ、なっております』
『なっておりますじゃないだろう、何だ、また死神が来たのか?!』
『いえ、今回は悪魔の力を使い、自ら女性になりました』
『は?』
『今日は坊ちゃんに紳士たるものを学んでいただこうと思いまして』


朝のやり取りを思い出してシエルはため息をつく。
どうやら夜会にあまり参加しないシエルはレディーの扱い方がまだ自然じゃないらしい。
もっと自然に振舞えるように、まずは女性になれてもらう・・・という考えでセバスチャンは女性になったという。
けれど。
絶対これには裏がある。
シエルは美麗な笑顔を睨みつけながら思う。
セバスチャンがやることには必ず理由がある。
それは表向きの理由と裏の理由。
表向きはシエルに言っても大丈夫なことを、適当に作ったものだ。
セバスチャンにとっては裏の方が本当の理由。

今回は一体何を考えているんだ・・・。

妙なことに振り回されるのはいつものことだが、今回はあまり強気に出れないシエルがいた。
なぜなら。

「坊ちゃん、紅茶はいかがですか?」
「あぁ・・・貰おう」

セバスチャンは今、女性だからだ。
女性に対して紳士に振舞うことを身体に染み込まされているシエルは、反射的に紳士の対応になってしまうのだ。
(セバスチャン曰く、その振舞い方は自然じゃないらしいが)
だからいつものように反抗することも出来ないし、強く文句を言うことも出来ない。
気が狂うというか、疲れるというか・・・。
シエルはもう一度ため息をつく。

「本を読んでいる時はあんなにも楽しそうな顔をなされていたのに、現実の世界に戻って来るとため息ばかりですね」
「・・・誰のせいだと思っているんだ」
「おや、私のせいですか?」

クスリと笑いながら紅茶のカップを渡してくるセバスチャン。
いつもだったら、お前以外誰がいるんだと怒鳴るところだけれども。

「・・・ふん」

その文句は口から出ずに消えていく。
あぁ、こんなのは自分らしくない。
そう考えたら、セバスチャンには案外素直に気持ちを曝け出していたのかもしれないと今更ながらに思う。

「・・・僕が本を間まで傍に仕えてなくていいぞ」
「なぜです?」
「だって、暇だろう」
「・・・本当に女性に対してはお優しいですね」

美麗な笑みを浮かべてセバスチャンはシエルの座るソファの前に屈みこむ。
そして手を伸ばしてシエルの頬に触れる。
シエルは急に伸びてきた手に驚いて、頬を触れられた瞬間ビクリと身体が反応してしまう。
静かな室内でカチャリとカップが音を鳴らした。

「なんだ、急に」
「いえ、女性の私に対してお優しい心遣いだと思いまして」

いつもよりも丸く柔らかい手が、シエルの頬を撫でる。
その感触が何だか不思議で、シエルは抵抗せずにそのまま静かに座っている。
女性であるマダムレッドに抱きしめられたこともあるし、こうやって触られたこともある。
けれど、なぜかそれらとは違うような気がする。
なんというか・・・。

「いつもと違う感触がお気に召しました?」

そうだ。
単語にすると『イヤラシイ』感じがする。
そう考えたシエルはその単語の意味を頭の中で理解すると、一気に頬を赤くした。

「セバスチャン、ちょっと離れろ」
「ふふ、こんなに顔を赤くして・・・可愛らしいですね」

シエルはもう無視してやろうと、顔を背いて頬からセバスチャンの手を剥がす。
そして何にもなかったように紅茶を飲み始める。
しかしそれを許すセバスチャンではない。

「随分と坊ちゃんも成長しましたよね。私の撫で方1つでこれから何が起こるのか分かるようになって」

セバスチャンは言いながら立ち上がり、弾力の良いソファ・・・シエルの隣に腰を掛ける。
そして紅茶を飲むシエルの肩に手を置いて、耳に息を吹き込む。

「・・・!!」

ピクリと震えるシエルだが、意地でもセバスチャンの方は向かないで紅茶を飲み続ける。
しかし紅茶の匂いも味も、もうすでに分からず、意識は全てセバスチャンに向いてしまっている。

「ねぇ坊ちゃん?」

甘い声で囁く。

「私と一緒に遊びませんか?」
お時間もたっぷりありますし。

時折、悪戯のように唇が耳朶に触れる。
その度にシエルは身体が震えてしまうのを我慢するようにカップを強く握り締める。
もうここまで迫られれば無視し通すのは無理だ。
きっと、これはこれで調子に乗ってしまう。
シエルは残りの紅茶を一気に呷り、横にいるセバスチャンに睨みつけるように視線をやるが。

「やっとこちらを向いてくれましたね」
「んっ!!」

顔を向けた瞬間に、口を塞がれてしまう。
セバスチャンの顔はすぐ近くにあったので、抵抗をする暇もなかった。
すぐに舌は口腔内に忍び込み、歯列や上顎を擽っていく。
ワザとらしく水音が室内に響き、シエルは耳を塞ぐ代わりのように目を硬く瞑る。
耳を塞ぐための両手は、カップを持っているせいで自由ではない。
逆に力を入れていないと、落として割ってしまいそうだ。

「ん・・・んン・・・ふ・・・」

絡み付いてくる舌に、シエルも反射的に絡み返してしまう。
もうそこにはシエルの意志など関係ない。
セバスチャンの唇から与えられる熱を必死に耐えようとしている意識から、反射という無意識の部分が出てしまった。
これはもうセバスチャンの『教育』の賜物と言っても過言ではないだろう。
そんなシエルの様子に気を良くしたセバスチャンは、シエルの背中を撫で上げ、そしてゆっくりとした動作でタイを引っ張る。

「んん・・・っ!」

服を脱がされるのが分かったシエルはついに抵抗するように顔を振り、口付けを解く。
押さえつけられるかと思ったりもしたが、そんなことはなくアッサリとセバスチャンの唇は離れていく。
それでもボタンを外す動作は止まらない。

「セバスチャンっ!ちょっ・・・こんな、ところで・・・!」
「少しくらいいいでしょう?」
「少しって・・・カップも危ないだろっ」
「ねぇ・・・」

いつもより高めの甘やかな声音に、シエルはビクリと肩を震わし、固まってしまう。
セバスチャンはその声で、坊ちゃん・・・と名前を呼びながらシエルの手からカップを取り、セバスチャンの方にあったテーブルに置いてしまう。
これでカップが危ないといういい訳が出来なくなってしまったシエル。
しまった、という顔をすると、嬉しそうにセバスチャンは目を細め、首に巻きつくように抱きしめる。
いつもならばシエルの方が首に抱きつく形になるのだが、女性の身体となったセバスチャンの体型は少し丸みを帯びたせいか、小さくなったらしい。
男性の時の身体よりも、無理なくシエルに巻きついてくる。

「ちょっ、セバスチャン!!」
「女性の身体で抱きつかれるのはいかがですか?」
「はな、せっ!・・・んっ」

服のボタンを1つ2つ残し、中途半端に脱がせた状態で、セバスチャンは首に舌を這わせてくる。
その感触にゾクリと背筋が震え、たまらなくなってくる。
そして何より気分を変にさせるのは、自分の身体に当たる柔らかい感触・・・。
しかしその“変”というのは、決して“イヤラシイ”方ではなく。
ど、どうしたらいいんだ、この状況!!
グルグルと悩ませるものだった。
抵抗したくても、レディーに対して押しのけることなど出来ない。
そのレディーがセバスチャンだと分かっていてもだ。

「グルグルしている坊ちゃんも素敵です」
「きっさま、わざとだろっ!」
「わざと?まぁ、そう言われればそうですね」
だって、これからこういうことをするんですから。

顔を覗かせている肌の部分に手を這わすセバスチャン。
尖りの部分に触れられれば高い声が上がってしまう。
シエルは耐えるように口を手で塞ぐと、その手を舌先で舐められる。
指と指の間を擽るように舐められてしまえば、手の力も緩んでしまい、再び声がもれ出てしまう。

「坊ちゃん・・・キスさせて」

完全に手を退かせるように促してくる。
その言葉に弱々しく首を横に振るが、セバスチャンはシエルの髪を優しくかきあげてやりながら、お願い・・・と囁いてくる。
しばらく黙っていたシエルだが、うう~、と眉間に皴を寄せ困った表情でゆっくりと手を解き、今度は顔を隠すように瞳の上に手を乗せてしまう。
それでもセバスチャンは喜ぶようにシエルの頬を撫で、そっと口付ける。

「ん・・・ふぁ・・・」

穏やかで優しい口付けに、シエルは酔いしれていく。
瞳を隠していた手を自ら退かし、瞳を閉じたままセバスチャンの首に抱きつく。
そして求めるように舌を差し出せば、強く吸い上げてくれる。

「ンっ、せばす、ちゃん・・・」

唇が少し離れた時を見計らって名前を呼ぶと、相手からも名前を呼ぶ声が返って来る。
それが嬉しくて、甘えるように胸板に擦り寄るが。

ん?

先ほど名前を呼んだ声、そして胸板に違和感を感じ・・・否、違和感が無くなり、シエルはパッと瞳を開けると。

「セバスチャンっ!!!」
「・・・本当に女性の時とは全然態度が違いますよね」

噛み付くように名前を呼ぶと、いつもの男性のセバスチャンが苦笑する。
どうやら瞳を閉じている間に、元に戻ったらしい。
シエルは少しだけ首に回す腕の力を緩め、元に戻ったセバスチャンの顔をじっと見つめる。

「どうしました坊ちゃん」
「いや、なんでもない」

クスリと笑う声に、シエルはフイっと視線を逸らす。
本当はもう少し見つめていたいと実は思っているのだが・・・。

男性に戻ったセバスチャン。
やはり、こちらの姿の方が安心するシエルがいた。
女性になって少し姿形が変わっても、セバスチャンであることは変わりない。
けれど、やはり男性のセバスチャンの方がシエルは素直に好きだった。

シエルはなんとなく唇を噛み、顔を隠すようにセバスチャンの肩に顔を埋める。
そして肩に頬擦りをしたり、燕尾服の上からカプリと噛み付き、ふうーっと熱い息を吹きかけたりする。
自分でもどうしてこんなことをするのか分からない・・・が。

「私が元に戻って嬉しいのですか?」
「っ?!」

そんな自分の不可思議な行動についての答えをセバスチャンはサラリと口にする。
シエルはその言葉に動揺し、違う!と言いながらも頬に熱が籠るのが分かる。
絶対に顔が赤いに違いない。
そんな顔を見られたら他に何を言われるか分からないので、シエルは腕に力を込めてセバスチャンにしがみつく。
するとセバスチャンはそれを利用するかのように、そのままシエルを抱き上げてしまった。

「うわっ!セバスチャン?!」

驚いたシエルは咄嗟に声を上げるが、すぐにセバスチャンは再びソファに腰を下ろす。
しかしシエルが腰を下ろした場所は。

「おいっ!!なんだこの体勢は!」

セバスチャンの膝の上だった。
シエルはまだセバスチャンの首に抱きついているので、向かい合う形で膝の上に座らされている。

「こちらの方が抱きしめやすいでしょう?」
お互いに。

言われた言葉に、あぁ・・・そうかもしれない、とシエルは一瞬単純に考えてしまった。
しかしすぐにハッとしたように首を振り、顔を上げる。

「別に僕は・・・!」
「おや、やっと顔が見られましたね」
「う、うるさい!」
「では、続きといきましょうか」
「え、ちょっと、セバスチャン」

セバスチャンは残っていたボタンを外し、また肌に手を這わせていく。
しかし今度は手だけではなく、舌まで這わせ、時折強く吸い付いてくる。
シエルは逃げるように目の前にいるセバスチャンの肩を押しやるが、後ろに手を回されているので、仰け反るような形にしかならない。そしてそれはまるで、もっと欲しがるように差し出しているようだ。

「坊ちゃん、どこを舐めて欲しいですか?」
「はっ・・・・おま・・なにを」
「こことか好きですよね」

すでにツンと主張し始めた小さな尖りを悪戯に摘む。
そして唇を近づけ口に含めばシエルはイヤイヤと首を振り、逆に手はセバスチャンの燕尾服を必死に掴む。

「んっ・・・んんん!」
「あぁ・・・こちらまで主張なさって」
「・・・・やッ」

膝の上に座っている状態なので、シエルの少し勃ち上がったソレはセバスチャンのお腹の部分を弱々しく押している。
シエルはバレてしまった羞恥に顔を赤く染め、瞳に涙を溢れさせる。
そして顔を隠すように斜めに俯いて小さく呟いた。

「せば・・・カーテ、ン」
「ん?」
「明るいのは、ヤだ・・・から」
「見せてくださいよ」
「あっ!・・・や、だめっ」

片手で抱き上げられた一瞬に、下着も全て取り払われてしまう。
まだ時間は太陽が輝く午後なので、暗闇に隠れることなくシエルの身体が見えてしまう。
とは言っても、相手は悪魔だ。所詮闇の中でも、昼間のように姿は見えている。
だが、やはり精神的な部分というものがあるだろう。

「可愛らしいですよ」

今にも泣き出しそうなシエルを慰めるように瞳に溜まった涙を唇で吸い取る。

「お前も、男性の時の方が・・・意地悪だ」
「そんなことありませんよ」
「ある。凄く僕を困らせる」

キッと涙目でセバスチャンを睨みつける。

「お前が女性だったら、紳士として振舞ってしまったりグルグル悩んでしまったりするが、なんとなく本当に困ったような気分にはならない。まだどこか客観的な自分がいるんだ。けれど」

シエルは恥ずかしそうに言葉を紡ぐ。

「男性の・・・元のお前だと、本当にどうしたらいいのか分からない。全部が恥ずかしくて、でも凄く・・・」

愛しくて・・・。

「部屋を暗くしないのは諦める。だが、あまり僕を見るな。でも」

シエルはセバスチャンの頬に触れ、一瞬だけ口付ける。

「元に戻ったお前の顔を、僕によく見せろ」


矛盾してしまう命令。
しかしそれは酷く甘い告白で、不覚にもセバスチャンも頬を少し赤らめてしまう。

今日セバスチャンが女性になった本当の理由は、女性に慣れていないシエルを誘惑することだった。
前回女性になったときは、反射として紳士に振舞ったシエル。
しかし誘惑をしてみたら、どんな反応をするのか興味が湧いたのだ。
どんなに年齢が低くとも、シエルも立派な男子。
きっとどこかで欲望が頭を上げ、されるがままになるだろうと思っていた。
しかし。
シエルは紳士として抵抗した。
もちろん口付けなどは許したが、心から女性の己に身体を預けようとはしなかった。
快楽を与えてもグルグルと悩み、困り果てているような状態になってしまう。
だからセバスチャンはあえて元に戻ったのだ。
口付けの時に姿を戻せば、自然とシエルは甘えてくるようになった。
あの時はまだ瞳を開けていなかったとは思うが・・・きっといつもの口付けになったと本能が察知したのだろう。
正直、これは嬉しい誤算だった。


――― お前がいい。

前に女性になった時にそう言われた言葉を疑っていたわけではない。
それでも、やはり不安は拭いきれないものだ。
しかし今回のことで、セバスチャンは無駄な心配事だったと内心苦笑する。
そして、まるでシエルの心を試すようなことをしてしまったことに関しても反省・・・。

あぁ・・・坊ちゃん。

セバスチャンは額をコツンとシエルの額に合わせる。

「是非、見てください。この私を・・・私だけを」
「ん・・・」
「決して瞳を閉じないで。私を見て・・・」
「ふ・・・・ぁ・・ん・・・」

囁くように言いながら、下へ下へと手を伸ばしていく。
そしてついにそっと勃ち上がるソレに触れれば、シエルはビクリと震え、不安そうな顔をするがセバスチャンから目を逸らさず、お互いに見つめ合い続ける。

「あ・・・はっ・・・あぁ・・・だ、め」

軽く握り締めるように扱けば、蜜が先からどんどん溢れてくる。
セバスチャンの手はすでに濡れ、明るい部屋には似合わないイヤラシイ音が室内に響く。
薄く開いた唇に誘われるように口付け、口腔を執拗に犯していく。
その間も目が閉じられることはない。どうやら本当に瞳を閉じないでいてくれるらしい。
そんな健気さに、少し悪戯したくなってしまうのが悪魔というもの。
セバスチャンは口付けたまま、扱いている手とシエルを抱きしめている手を交換し、濡れた手をシエルのナカへずぷりと押し進めていく。

「うンっ?!ん、んんんっ!」

急にナカに指を入れられ、シエルは目を見開く。
蜜が絡んだ指はスムーズに動き、最初からシエルのいいところに触れてくる。
前も後ろも、そして口腔も同時に犯され、シエルの瞳からは快楽の涙が零れ落ち、口が塞がっていても甘い声が溢れ出る。
その声と水音が交わり、卑猥なハーモニーを聞いたらシエルはもっと恥ずかしがるだろうと思い、セバスチャンは口付けを解き見つめる。

「あ、あ、あ・・・だめ・・や、こん・・・な」
「気持ちいいでしょう?坊ちゃん」
「せばす・・・あッ、まってぇ・・んン・・・やぁ」
「あぁ・・・素敵なお顔ですよ」
「見る・・・な・・・ぁ・・・・・!」

わざと、自分から瞳を閉じたくなるような台詞を囁けばシエルは首を振り、瞳を細める。
しかし逃げるように視線を逸らすことはしない。
あくまで、セバスチャンの瞳を見つめ続ける。
その意地らしさや、イヤラシイ表情に自分のモノが膨れ上がるほど興奮してしまう。

「見てますよ、貴方のイヤラシイお顔も身体も全部」
「やっ、やぁ・・・!」
「見られていることにも感じてしまっているのでしょう?」
「ちが、ぁ・・・う・・・んぁっ、あぁぁ」

ずるりとシエルのナカから指を抜き、見せ付けるように指を舐める。
そして扱く手も止めてしまえば、シエルはもどがしいような顔をしながら腰を揺らす。

「ふぁ、なんで・・・ぇ・・せばす、ちゃん」
「是非私がナカにいる時にイく顔が見たいんです」

セバスチャンはすでに大きく膨らんだソレを手早く出し、シエルを持ち上げヒクリと震える場所に押し当てる。

「力を抜いて」
「ん・・・はぁ・・・はぁ・・・んん・・あッ!」

持ち上げたシエルをゆっくりと降ろし、ずぶずぶとナカへ犯していく。
セバスチャンも眉間に皴を寄せながら柔らかな蕩ける感触に耐え、全部ナカへと納める。

「大丈夫ですか?」

少し息を乱しながら聞けば、シエルも眉間に皴を寄せた切ない表情で頷く。
それを合図に、セバスチャンは腰を掴みながらシエルを激しく突き上げる。

「ふぁ、あっあっ・・・やっ・・」

突き上げられるリズムに乗って吐き出される声。
ガクガクと揺さぶられながらも見つめ合い、時に口付け合う。
もう互いにたまらなかった。

「せば、すちゃ、ぁ・・・」
「シエルッ・・・」
「あ、あ、あぁぁあ~~~~!!」
「んっ・・・・!!」

同時に熱を開放し、絶頂の酔いを味わう。
愛しい相手のそんな姿を瞳に焼き付けながら、己の快感にも身を震わせた。
二人は息を荒くしたまま、何も言葉なしに再び口付け合う。

そこでやっとシエルは瞳を閉じて、震えた身体を弛緩させる。
くたりと寄りかかってくるように口付けるシエルに、セバスチャンは微笑むように目を細め、優しく頭を撫でてやる。


言葉の通りシエルは決して瞳を閉じないでセバスチャンを見つめた。
しかしその言葉を守ってくれたことよりも、そこまで自分を見てくれた、ということがセバスチャンは嬉しかった。
きっと凄く恥ずかしかっただろう。意地悪な言葉まで囁かれたのだ。
それでも、シエルはセバスチャンを見つめ続けた。

元に戻ったお前の顔を、僕によく見せろ ―――

羞恥にも負けないくらい、己を求めてくれたという証。
嬉しくて、嬉しくて、セバスチャンは何度もシエルの頭を撫で続ける。


「どうした・・・セバスチャン・・」

そんなセバスチャンが不思議だったのだろうか、身体を預けながらクスリと笑うシエル。

「いえ、なんか嬉しくて」
「・・・馬鹿・・・」

まるでセバスチャンが何を思っているのか分かっているかのように小さく呟く。
もしかしたら、同じように思ってくれたのかもしれない。
そう考えると余計に嬉しくて・・・。

「シエル、愛しています」
「・・・知ってる」
僕もだ。



クスリと笑いながら、今度は二人で瞳を閉じて口付けし合った。




END


****
あとがき
なんとなんと!「くさもち」のようとん様とコラボさせて頂きました(≧▼≦)/
タイトルにセバスとにょセバが豪華に並んでおります!!
前回、ようとん様に捧げました文章のセバス誘惑編ということになっております。
いやぁ、ようとん様の描かれるにょセバには本当に誘惑されてしまいますよww
本当に素敵過ぎます・・・!!

ようとん様、本当にありがとうございました(^-^)☆

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【2011/03/24 16:37 】 | Text | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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