[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
明日に全てが終わる。 それを理解しつつも、理解していない自分がここにいる。 自分の気持ちに気が付いた彼は、全身から己のことを欲していて。 同時になぜこんなゲームをしているのかという疑問も抱いている。 それはそうだろう。 お互いに同じ気持ちを抱いているのに、なぜこんな舞台に上がっていなければいけないのだ。 けれどこれ以上踏み込まない、否、踏み込めない。 いや、そうじゃない。 理解しつつも、理解していないように。 踏み込めないと言いつつも、理性の利かない部分が踏み込んでいる。 「酷いのは私ですね」 だって今から。 「貴方を抱きます」 ほら、踏み込んでしまっている。 貴方を自分のものにしようとしている。 にもかかわらず。 「1つ、いいか」 「なんですか?」 「どうしてこれから僕を抱くんだ」 「それは…」 “ずるい” (恐い) 「“恋人同士”だからです」 彼の瞳から光が消えた。 「あぁ…そうか」 彼は頷く。 それなら仕方がないな、と。 まったく、本当に。 「反吐が出る罰ゲームだ」 (えぇ…本当に) (自分には反吐が出ますよ)