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【2017/10/23 00:23 】 |
最終日/綺麗事なんて、クソ喰らえ。
一周年オマケ。
(セバス視点)




感情と言うものは、どうやったらコントロール出来るのだろうか。
進むことも、戻ることも出来ずに、崩れそうな舞台の上で立ち続ける悪魔なんて酷く滑稽だ。

「今日は仕事をお休みして、お出かけしましょう」

独占したいと思ったって。

「そんなにそのソフトクリームが美味しかったですか?私が作ったものよりも?」

嫉妬したって。
結局は、

「変なところで機嫌を悪くするな。僕の“執事”だろうが」
ほら、今日は“デート”するんだろう?

何も言えないのだ。
素直に“好き”だとも。
守るために“嫌い”だとも。

それでも貴方は、
“アイシテル”と、
手を伸ばしていた。

「はい」

だからその手を取って、歩き出す。
その手を自分から叩き落とすことなんで出来ない。
ワザと彼が歩調を遅くして、隣に並ばないようにしていることに気が付いていたとしても、
それを無理やり自分の隣に並ばせるなんて、どうして私が出来ようか。

(それでもね、坊ちゃん)

振り向かないで、聞こえない言葉を投げかける。





この一週間、本当に…―――













しあわせだった。









だからこそ。









ずるくても、
弱虫でも、

たとえ傷つけてでも、



彼を
しあわせに
したいと思った。










だからこれは最後の告白。

「月が、綺麗ですね」

困らせてしまうのは分かっていた。
傷つけてしまうのだって。

でもいつかこれが、

「なんなんだ…おまえは…」

優しい思い出に変わって、

「一歩踏み込めば逃げるくせに、そうやってまた…」

貴方を蝕む復讐心を、

「ただの罰ゲームの“恋人同士”で普通ここまでしないだろう!お前だって分かっている筈だ!」

少しでも癒して、

「それなのに、どうして…お前はッ」

少しでも貴方の心を、

「僕は、僕はお前のことがッ」


温めることが出来たらいい。



でも、本当は

「このまま、」
時間が止ってしまえばよかったのに。



今この両腕で、貴方を温めたい。










魔法が、解けた。











寝室の前の扉を背に、ズルズルと沈み込む。
ゲーム終了。作られた舞台は音も立てずに崩れ落ちた。
扉の向こうからは彼の呟く声が聞こえ、そして外の方からは、先ほど崩れた舞台を作った餓鬼と己と同じ悪魔の気配。
きっとこうなることは予測していたのだろう。
あの日私に“ずるい”と言った時から。

先ほどまで触れ合っていた唇はまだ熱を持っていて、ジンジンしている。
きっと自分はこの先一生、この感触を忘れないだろう。

そして。

「アロイスッ…!!!」

扉の向こうから聞こえた、悲痛の叫びも。




「ねぇ、坊ちゃん」

どんどん遠くなっていく彼の気配に話し掛ける。
自分から彼が離れていくのを感じながら。

「私は貴方が好きです」

嫌というほどペラペラと、口が回る。

「可笑しな話ですよ。ただの餌である人間を愛してしまうだなんて、自分でも嗤ってしまいます。しかも相手はガキの年齢の男で、悪魔を道具のように扱うような人間。プライドも高くて、口を開けば嫌味ばかり。ここまで捻くれた人間を生きてきた中でも見たことがありません。にも関わらず精神が弱く、すぐに折れてしまいそうな程儚い存在で… アンバランスにもほどがありますよ。まったく、どうして私が、悪魔の私が、下等な人間ごときを、貴方のことを、好きになってしまったんでしょうかね」

どうして。

「貴方は私に好かれてしまったのでしょうかね」




きっと彼は今頃アロイスの元で泣いているのだろう。
アロイスに抱きしめられながら、胸の痛みに涙を流している。
それを想像しただけで。

「ッ………どう、してッ!!!!」

握り拳を振り上げ、ドンと床を殴る。
助けを求めたときに呼んだ名前がどうして私じゃないのか。
今泣いている彼を抱きしめているのがどうして私じゃないのか。
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして。

どうして
私じゃ、
しあわせに
出来ないのか。


「あァぁアアアアああァああァァアアッ……!!」









(ぼっちゃん、あなたのことをあいしています)


Deadline


( Are you ready? -- No!! )

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【2011/09/08 17:15 】 | Project | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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