Little Silent Secret
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月猫
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のんびり気ままでマイペース。
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【2025/05/10 22:09 】
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*027
Whose thing are you?
その言葉は、真実か。
それとも痛みか…―――
「なんだ」
片方しかない蒼い瞳を細めて、こちらに視線を寄越す。
その瞳には沢山の感情が含まれていて、それらは全て彼がシエル・ファントムハイヴとして存在する為に必要な感情。
逆に言えば、そういう類の感情以外、彼は受け付けないのだろう。
欲望や憎悪、その他にも無関心など。どちらかといえば不に近い感情だけが彼には必要なのだ。
「いいえ、何も」
手にした、私には味の分からない紅茶を彼の前に置きながら微笑む。
コトリと小さな音を立てながら置かれたそれの中身は、彼を映しながらユラリと揺れた。
「何か言いたげだが」
「何か私に言われるようなことでもしたのですか?」
「質問を質問で返すな」
聞かれたくないことだとバレバレだぞ。
そう言いながらも彼は得に追及することもなくカップを手にし、紅茶を飲み込んでいく。
きっとここで紅茶のことを細かく説明して、味はどうだと聞いても、大した答えは返してくれないに違いない。
彼が好い反応を返すのは裏社会での動きや女王の番犬としての話の時だけだ。
それは彼の復讐への一歩でもあり、私の晩餐への一歩でもある。
「お聞きしないのですか」
「…?何をだ」
「私が何を考えているのかを」
彼が深く追求しないであろうことを知っていながらもあえてそう訊ねれば、予想通り相手は首を横に振った。
酷く億劫そうに。
「別に、興味ない。お前が何を考えていようが僕には関係ないからな」
「おや、貴方のことかもしれませんよ?」
「だからどうした」
彼はカップを置くこともせずに話し続ける。
「たとえ僕のことを考えていようが、お前は執事としての仕事…いや、悪魔として契約は守るだろう?僕はそれだけで十分だ」
「十分?それ以外は不要、と言った方が正しいのでは?」
「まぁ、そうかもしれないな」
セバスチャンの言葉にシエルはクスリと笑い、やっとカップから視線をこちらに向けた。
「お前はただ契約を守るだけでいい。その他は僕の復讐に必要ない、むしろ…」
邪魔だ。
彼はそう言い切った。
己の望みはただ1つ、三年前に自分を貶めた奴らに復讐することのみ。
そう彼は言ったのだ。
「……えぇ、それでいいのですよ」
それこそが、その姿こそが貴方らしい。
そしてその思いこそが甘美なる魂となるのだから、自分にとっても酷く大切なもの。
「貴方はただ前を見て歩いていればいいのです」
たとえそれが地獄へ進む道であっても、血で濡れた以上に残酷な道であっても、それが前だと思って進めばいい。
「お前に言われる筋合いはないぞ」
「そうですね、出すぎた真似を致しました」
口角を吊り上げながら一礼をすれば、セバスチャンと名前を呼ばれ顔を上げる。
そこには先ほどよりも無感情の、否、感情を殺したような顔をした彼が。
「一体何を“気にしている”のかは知らないが」
「・・・・」
「貴様は僕の執事であり、悪魔であり、そして復讐の為の道具だ」
「……はい」
「だが、代わりに最期には全部くれてやる」
シエルは口元に弧を浮かべながら飲んでいたカップを腕一杯に高く掲げ、その中身を机に向かって落としていく。
机にぶつかった紅茶はその場に流れ広がって湖をつくり、そしてポチャンと一滴を垂らしたのを最後にカップは空になった。
「僕の存在、僕の魂を」
だから。
彼はそのカップをセバスチャンに投げつけ、
「それまで待っていろ」
そう彼は笑った。
「えぇ…待ちますよ」
その答えにセバスチャンは受け止めたカップを地面に落とし、叩き割る。
「私は貴方の執事であり、悪魔であり、そして道具です」
ですが。
「貴方も、私のものですから」
(ホントウニ?)
(ダッテ)
―――他人の魂なんて自分のモノにできるワケないんだけどねェ。
(ウソダ)
(ソンナコトバハ)
(シニガミノコトバデアッテ)
(アクマノ)
(ワタシノコトバデハナイ)
「貴方は私のものですよ」
セバスチャンはもう一度そう言った。
その言葉は、真実か。
それとも痛みか…―――
****
2011/09/21のdiaryより。
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【2012/01/10 17:15 】
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