Little Silent Secret
PCサイト「Silent Secret」の携帯用サイトです。
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月猫
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SilentSicret(PC)
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のんびり気ままでマイペース。
どうしようもない腐女子です。
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【2025/05/10 23:24 】
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やさしくてあまい純粋な凶器(大人)
大人の貴方。
嫉妬(リクエスト)
久しぶりに彼が本気で怒っている姿を見た。
「セバスチャン、そこに横になれ」
主人の命令に逆らえるわけがない執事である自分は彼に言われた通り、靴を脱いで大きなベッドの上で横になる。
直立不動のような体勢で横になっていれば、ベッドが音を立てずに揺れ、彼もまたベッドに乗ったということを伝えてきた。
そのまま膝立ちで彼は近寄り、そして横になっている自分の身体を跨ぐ。
普段は自分よりも低い位置、または下にある顔が今は己の上にあり、そして酷く冷たい表情でこちらを見下ろしている。
「坊ちゃ」
「黙れ」
名前すら全て呼ばせてもらえず、ピシャリと言い放たれる。
その声も表情と同様に酷く冷たい。
彼の冷たさはいつものことと言えばいつものことだが、今回のコレはそのいつもとは違う冷たさだ。
シエルはセバスチャンを跨いだまま己のシャツに手を掛ける。
いつもよりもボタンが多く、そして立派な生地でこしらえてある為に彼は少し眉を寄せたが、自ら服を脱ぐという行為は鼠を陥れるために何度も行われた作業なので、多少時間が掛かりつつも上半身ワイシャツ一枚の姿になった。
そして次はこちらの燕尾服に手を掛けネクタイを解いた後、今度はボタンを外していく。
その手は悪魔だから分かるぐらい微かに震えていて、そのことにセバスチャンの心は揺さ振られる。
――――その震えは決して緊張ではないからだ。
全てのボタンを外し終え、シエルはセバスチャンのワイシャツを広げて胸板を露わにさせる。
その蒼い瞳に自身はどのように映っているのだろうか。
静かな、けれど燃えるような怒りを宿した瞳を見つめながら、セバスチャンは静かに口内に溜まった唾液を飲み込んだ。
(最低、ですね)
正直なところ、今の状況を楽しんでいる自分がいる。
いや、期待していると言った方が近いかもしれない。
これから行われることを想像しつつも自身を落ち着かせるように息を吸えば、いつもとは違う甘ったるい香水の香りが鼻についた。
そう。
これはシエル自身の香りでも、シエルに染み付いた香りでもなく。
セバスチャンに染み付いた香りである。
今日の夜会で一夜を共にしようと誘われた女の・・・―――
『セバスチャン』
自分が誘われ抱きつかれた時の彼の表情は傑作だった。
子供の年齢から青年の年齢になるにつれて彼のポーカーフェイスは板につき、それどころか相手を惑わすことを得意とした。
手の平で転がすだけでは飽き足らず、その美貌を使って、心までもその手の中に。
だがそれは別に彼が誰彼構わず誘っているのではなく、全てが仕事の内であり、本当に身体を重ねたことなど一度も無い。
惑わすのも誘うのも、そして心を掴むのも、全て裏社会の情報を握るため。そして女王の憂いを晴らす為だ。
けれど、仕事だからと言ってそれを許せるわけではない。
とは言っても、多少なりとも怒りを覚えていたというのを知ったのは女性に抱きつかれる寸前だったわけだが・・・――――
彼の顔が歪む前の揺らいだ瞳を見て、私の気持ちを思い知ればいい、なんてそのとき思ったのだ。
そこでやっと自分の中に怒りという感情が存在していたことを知った。
だからあの女の抱擁を避けなかったのだ。
その結果。
彼は怒鳴るようなことはせず、静かに執事に抱きついた“レディー”に対して
『そのような使用人では貴方に勿体無い』
そう言い、ニコヤカな笑みを浮かべて手を伸ばす。
そして再度己の名前を呼び、
『今すぐ離れろ。彼女に失礼だ』
全てを執事のせいにして、彼女と執事を離れさせた。
勿論彼女はシエルのその美しい容貌や声、それだけではなく放たれる色に酔いしれ、頬を赤く染めながら頷き、シエルの方へと歩み寄っていった。
それにシエルは優しげに微笑みながら手を取って、一緒に歩き出す。
『さぁ、貴方に相応しい相手を』
しかし一緒に歩いたのはたかが数歩。
その後すぐに違う男にその女性を預けてホールの外、玄関へと歩いて行ってしまった。
『帰るぞセバスチャン』
自分に掛けられたのはその一言だけ。
そして屋敷へとそのまま帰り・・・
冒頭へと繋がるのだ。
ワイシャツを広げて胸板を露わにさせたシエルは、手を伸ばしてその胸板にそっと触れる。
まるで初めてそこに触れたかのようにゆっくりと、そして恐る恐るといった態で撫でていく。
しかしそこでシエルは愉しそうに口元を歪め、なぁセバスチャン、と声を掛けた。
「どうしてあの時避けなかった」
そう訊ねた声は決して暗いものではなく、まるで裏社会で仕事をしている時・・・相手の意図を探り、その手の平で“遊ぼう”としている時の声音だ。
セバスチャンはその声になぜかヒヤリとしたものを感じ、無意識に唾を飲み込んだ。
「・・・思い知らせようと」
「なにを」
「いつも私が貴方をどんな気持ちで見ているかを」
嘘はつけない。
だから全て正直に。
けれど理由無くその声が震えてしまいそうな自分は酷く滑稽で。
「そうか」
その答えを聞いたシエルはセバスチャンの腕を取り、自分の頬に触れさせる。
暗闇の中であるが彼の白い肌は闇にまぎれることなく浮き出ていて、悪魔の瞳にはしっかりその姿が映っている・・・――――頬に触れさせているシエルの瞳には先ほどの怒りなど演技だったかのようにサッパリ消えており、こちらを誘うかのように厭らしく輝いていた。
「っ・・・・」
「僕は別に構わない。貴様がどこぞの女と抱き合おうが口付けし合おうが、貴様の勝手だ」
好きにすればいいさ、悪魔。
頬に触れさせていた手を己の唇に触れさせ、指先にそっと舌の先端を押し当てる。
わざとらしいピチャリとした水音にセバスチャンは、らしくなく焦ったように指を引き抜き、そしてハッとシエルを見上げる。だが彼はそんなセバスチャンに対してただ微笑むだけで。
「だが選ぶのは貴様だ」
怖いほど美しい声で旋律を紡ぐ。
「そこらにいる女共を選ぶか、それともこの僕を選ぶか。それは貴様の自由だろう」
だが覚悟しろセバスチャン。
シエルはセバスチャンを見つめたまま残った己のワイシャツ一枚に手を掛けて、ゆっくり・・・ゆっくりとそれを脱いでいく。肩がむき出しになり、胸が露わになる。腕を袖から抜く為に鎖骨が動き、まるで猫がじゃれているかのように腕を顔に寄せ小さくなって・・・。
セバスチャンはそのひとつひとつの全ての動作に魅入られる。
「貴様が他の奴を抱いたとき――――」
そして脱ぎ終えたワイシャツを片手で高く持ち上げ、首を傾けながらシエルは
「僕は他の男に抱かれるぞ」
そのワイシャツをベッドの下に落とした。
やさしくてあまい純粋な凶器
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【2011/12/07 21:48 】
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