Little Silent Secret
PCサイト「Silent Secret」の携帯用サイトです。
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2025.06
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月猫
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SilentSicret(PC)
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のんびり気ままでマイペース。
どうしようもない腐女子です。
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【2025/05/10 22:26 】
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汚れた舌(大人)
大人の貴方。
汚れた舌(リクエスト)
薄暗い部屋の中。
カーテンの隙間から月明かりが零れ落ち、それだけが唯一部屋を照らす光だろう。
その光のおかげで悪魔ではないシエルでも相手の表情がうっすらと見えて、満足する。
悪魔だけが自分の表情を見ているなんて不公平だろう――――まぁ正直な話、付き合いが長いために彼の声音を聞いただけで、どのような顔をしているのかはだいたい想像が付くのだが――――だから、彼と寝るようになってから、カーテンを閉めるときに少しだけ隙間を開けておくように命令してある。
月明かりが無い夜は“僕の負け”だなんて、妙に色めきたった台詞を口にしてやったり。
「ん、」
ベッドの上で抱え上げられるように抱きしめられ、自分よりも低い位置から首筋に舌を這わせられる。
慣れた感触にも関わらず、やはり慣れないその感触。
己の頭をセバスチャンの頭に乗せ、それをやり過ごすかのように強く瞳を閉じれば、相手は気を良くしたように、その首筋に跡を残していく。
悪魔であるにも関わらず、どこか子供染みたことをするセバスチャンにシエルはため息をついた。
「今日は眠い」
「それは先ほどもお聞きしました」
「ならやめろ」
「先ほども断ったでしょう」
それは執事としてどうなんだ、と内心で再度ため息をつけば、その心の声を聞き逃す事がなかったセバスチャンは、今はあくまで恋人ですから、なんてしれっとした声で返してくる。
ここ数年で自分が甘え方を覚えたように、彼もまた執事と恋人の切り替え方を覚えてしまった・・・――――それはお互いに悪い意味で、だろう。
「昼間はいつも仕事ばかりに構っているのですから、夜は私を構ってくださいよ」
「随分と甘えたがり屋な悪魔だな」
「どうとでも」
口をへの字にしてセバスチャンを見下ろせば、相手はこれ以上も無いほど優しく溶けた瞳を向けて笑みを零す。
こちらは相手を馬鹿にしているというのに、それすらも受け止めて飲み込んでしまうなんて、どれほど頭が沸いた悪魔だろうか。
「・・・ばかか貴様は」
この年齢のせいか。
それとも常にもっと他人から醜い視線を受けているせいか。
そのようなストレートな愛情が妙に擽ったくて恥ずかしくてシエルがそう一言洩らせば、セバスチャンはクスリと笑い、どうとでも、と先ほどと同じ言葉を呟いて軽く唇に口付けた。
「可愛い恋人の我侭でしょう?」
「・・・貴様が可愛い恋人だなんて言うな。寒気がする」
「酷い言い草ですね」
「そう言った自分を鏡で見てみろ」
おぞましい以外の言葉は出てこないぞ。
言いながらセバスチャンの頬を軽くつねり、笑ってやる。
悪魔が可愛い恋人だなんて、きっと世界中を探してもそう思っている人間なんてそうそういないだろう。
いるとしたら・・・―――いや、考えるのはよそう。
「ならば、貴方が可愛い恋人になってくださいますか?」
「・・・・、」
頬をつねっていた手を掬い取るように奪い、セバスチャンは先ほどの優しげな瞳を獰猛さを孕んだ瞳に変え、口角を吊り上げた。
その姿と言葉に、シエルはヒクリと口元が震える。
“可愛い恋人”イコール“抱かれてください”と彼は言っているのだろう。
勿論眠たいからといって彼が自分を離してくれるとは思っていなかった。いなかったが、少しくらい労わるようなことを口にしてもいいだろうと思うのは、付き合いの長さから生まれた我侭だろうか。
返す言葉が見つからなくてセバスチャンをジトリと睨んでやるが、相手はそれに対しても微笑むだけ。
――――やはりコイツに“可愛い恋人”だなんて言葉は似合わない。
ふと、ベッドの隣にあるテーブルからフワリと紅茶の香りが鼻腔を擽った。
なぜ今急に香ったのかは分からないが、シエルはなんとなくそちらに視線を向ければ、セバスチャンがベッドに上がる前に飲んでいた紅茶と、ミルクを入れたポット。
今日はミルクティーがいいと言ったのは自分で、紅茶を持ってきたセバスチャンにミルクを持って来いと命令したのだ。
「・・・・」
しばらくそれを見つめて思案する。
その間にセバスチャンが怪訝な表情をして名前を呼んでくるが、それは全て無視。
「可愛い・・・ねぇ?」
我ながらどうかと思うが・・・。
シエルはチラリとセバスチャンを横目で見て、もう離されていた手でそのポットを持つ。そしてそれを口に含み、ゴクリと音を鳴らして飲み込んで―――そしてもう一度数量のそれを口に含む。
紅茶に入れるためのミルクはシエル用に少し甘めにしてあり、トロリとした触感。
それをセバスチャンに見せつけるかのように口を開き、口腔で舌をかき回す。
その間に彼からも同じゴクリとした音が聞こえたのは気のせいではないだろう。
存分に口腔でかき回したそれを、恍惚とした表情で飲み込んでいく。
ゆっくりと、殊更ゆっくりと。
そして全て飲み終えて、
「苦い」
真っ白であろう舌を突き出しながら、反対の言葉を口にすれば。
「最、悪っ・・・ですね」
自嘲とも苦笑とも取れる・・・どちらにしても余裕のない笑みを浮かべながら、セバスチャンはシエルに覆い被さった。
汚れた舌
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【2011/12/11 13:08 】
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