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【2017/10/23 00:32 】 |
鎖と言う名の永遠は、愛という名の甘さだから。


悪魔になってからの年月は決して短くは無い。
しかし人間の感覚からしたらそれは“長い”の分類に入るだろう。

「坊ちゃん」

名前を呼ぶ彼の瞳はどこか熱を持っていて、僕が人間だった頃とは違う何かを宿している。
僕が悪魔になった時はあんなにも冷え冷えとしていたというのに。
あの頃とは違う熱…まるで愛しいものでも見るかのような瞳になったのは、いつからだっただろうか。
それを思い出そうとすれば、いつかの日の“風船”が目の前にちらついてくるのだが、ハッキリとは思い出せない。
だが、それでも構わない。

「どうした、セバスチャン」

僕はその瞳に気が付いていない振りをして、彼の声に答える。
彼に微笑みは不要。なぜなら彼は悪魔で執事であり、自分も悪魔で主人なのだから。

「少し、いいですか?」

目線を少しだけ下にしながら、どこか言いづらそうに言うセバスチャン。
もうこれは何度も行われたやり取りなのに、どうしてまだ慣れないのだろう。
いや、慣れる筈が無い。
もう喰らうことの出来ない魂を持つ僕を求めてしまうこの現状に一番困惑しているのは、きっと彼自身だろうから。

「あぁ」

僕は頷き、両手を広げて彼を呼ぶ。
するとセバスチャンはコツリと革靴の音を響かせながら一歩一歩前に進んで、シエルの腕の中へと。
そして己の腕もシエルの背中へと回した。
力強く。悪魔である自分も苦しいと思うほど、力強く。

(馬鹿な奴)

人間の執事をやっていた頃よりも順応な狗になった姿は酷く滑稽だ。
そしてそんな姿が嬉しいと思ってしまう自分も。

きっと僕が悪魔になったすぐならば、逃げる隙はあっただろう。
セバスチャンだって、僕だって。
けれどもう手遅れだ。

こんなの、悪魔になったことよりもタチが悪い。

「坊ちゃん…」

甘い声が耳を擽る。
きっと今日はもうこの腕の中から彼が動くことはないだろう。
僕を放すことはしないに違いない。

「セバスチャン」

それでいい。
僕だってセバスチャンを放す気なんて微塵もないのだから。


(きっとこの“永遠”は退屈しないだろうな)


シエルはセバスチャンの見えない位置でこっそりと、
酷く優しく微笑んだ。



end


****
あとがき
「lady gray」れん様から、素敵な絵を相互リンク御礼でいただき!!
そして僭越ながら文章をつけさせていただきました~~~ッ!!!!
れん様、素敵な絵をありがとうございます!!!
悪魔主従のリクエストをさせていただいたら、こんな素敵な絵が送られてきて(ブホ←鼻血)
もう妄想が膨らんで膨らんで、楽しく文章を書かせていただきましたッ!!!

れん様、本当にありがとうございました(^-^)v

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【2011/08/06 21:38 】 | Text | 有り難いご意見(0) | トラックバック(0)
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